いつも伝統鍼灸 粛正院をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
おかげさまで当院は、開院2周年を迎えることができました。
これまで当院を頼りに足を運んでくださった患者さま、そして日頃より支えてくださる皆さまに、心より御礼申し上げます。
この節目にあたり、当院は「伝統鍼灸 粛正院」から「伝統鍼灸 粛風院」へと院名を改めました。
新しい院名には、東洋医学への思いと、師から受け継いだ鍼灸の道を大切に歩んでいきたいという願いを込めています。
「粛風」という名に込めた思い
「粛」という字
東洋医学では、肺は「肺主気」といわれ、全身の気の働きに深く関わる臓腑とされています。呼吸を通じて気を取り込み、全身の気の働きを支えるなど、肺は身体全体と広く関わっています。
「粛」という字には、こうした東洋医学の考え方への思いとともに、清らかに整えるという趣を重ねています。
「風」という字
「風」は、東洋医学において重要な意味を持つ概念の一つです。自然界の風が絶えず動き、移り変わるように、東洋医学では人体に現れるさまざまな動きや変化を捉えるうえでも、「風」という概念を用います。
身体の状態は一様ではなく、日々変化しています。その変化を丁寧に観察し、身体全体のつながりを踏まえて捉えることは、東洋医学に基づく鍼灸において大切なことだと考えています。
古典に見る「肅風」
「肅風」という言葉は、中国の古典『輟耕録』の「丘真人」の項にも見られます。
そこには、道教の高士・丘処機を称える言葉として、
「懷古君子之肅風、抱真上人之雅操」
出典:陶宗儀『輟耕録』巻十「丘真人」
と記されています。
一方、中国の古典では、「高風」という言葉が秋風を表すこともあります。秋の風は、澄み渡る空気や、万物が成熟し静かに収斂へと向かう季節を思わせます。
東洋医学においても、秋は五行の「金」に属し、肺と対応する季節です。こうした秋の風の趣にも思いを重ねることで、「粛風」という名に、東洋医学とのつながりを感じています。
古典に見られる高潔な風格と、秋の澄んだ風がもたらす趣。その両方を「粛風」という名に重ねました。
師から受け継いだ「風」
そして、「風」の一字には、私の師である藤本蓮風先生から受け継いだ鍼灸の道を大切にしたいという思いも込めています。
師から学んだことを日々の臨床で深め、目の前の患者さま一人ひとりと真摯に向き合うこと。そして、受け継いだ学びを次の世代へとつないでいくこと。
その思いを、師の名にも通じる「風」の一字に重ねました。
これからも、一人ひとりと真摯に向き合って
「粛」という字に重ねた、清らかに整えるという趣。東洋医学において重要な意味を持つ「風」。古典に見られる「肅風」という言葉が表す高潔な風格。そして、秋の澄んだ風の趣と、師・藤本蓮風先生から受け継いだ「風」。
これらの思いを重ねて、「伝統鍼灸 粛風院」と名付けました。
開院からの2年間、多くの患者さまと出会い、日々の臨床を通して学びを深めてまいりました。
これからも、古くから受け継がれてきた東洋医学の知恵を大切にし、研鑽を重ねながら、患者さま一人ひとりと真摯に向き合ってまいります。
新たな院名「伝統鍼灸 粛風院」とともに、これからも一歩一歩、鍼灸の道を歩んでまいります。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
伝統鍼灸 粛風院
院長 清田 達也










